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第2集
第3集

2015年5月22日(金)
神保町・書泉ブックマート内

30周年となる2014年も過ぎ、無事刊行を終えた『コミティア30thクロニクル』ですが、もっと多くの人に、まだ見ぬ未来の読者へ届くように、新たな企画を進めています。その一環として、各地方コミティアや都内書店にて、責任編集の代表・中村公彦が掲載作家をゲストにお迎えして、お話を聞く連続トークショーを開催しました。本ページではそのWEB再録をお楽しみください。第2弾は東京・神保町の書泉ブックマートで開催、高野雀さんと、高野さんと仲が良くコミティアとも縁のあるばるぼらさん、野中モモさんの3人をお招きしました。
高野さんとコミティア

中村まず、高野さんにお話をお聞きしたいんですけど、コミティアに参加するようになったきっかけは?

高野友達がたまに出ていてそれで。私はその時二次創作をやっていたので、友達が出ている時に行くくらいでした。同人誌も今ほど買ってなかったですね。そのうちにその友達が「今オリジナルは描く気ないなー。お金もないし」って言って。「じゃあ私がスペース取るから一緒に合同誌で出そうよ」という流れだったと思います。それで描いて貰って合同誌を出したら、3冊しか売れなかった切実な思い出が…。

中村初参加の洗礼を浴びたという感じですね。初参加で販売数1桁とか0冊というのはよくある話で、それで懲りて来なくなってしまう方もいると思うんです。高野さんはそこでどう感じて、また出ようという気になりました?

高野別の友達にダメ出しをされたんです。「コミティアは本が分厚くないと売れない、合同誌も売れない。オンデマで薄い本とか200円でも要らない」とか色々と。で、言われた通りの本を次に出したんですよ。

中村それが『バンドをやってる友だち。』ですね。これは何冊売れたんですか?

高野20冊越えして「みんな優しいなぁ」と。

中村実際、これを読んで面白いと思いましたよ。ティアズマガジンでも紹介しました。それで次に出したのが合同誌『Teenage Fanclub』ですね。11人で描かれてますが、これはどういう経緯で出た本なんですか?

高野知り合いの子に「同人誌とか全部ホモなんでしょ?」みたいなことを言われて。私が好きで読んでいる人たちを侮辱されているような気になって、そうじゃないことを見せようと。

中村この本がきっかけになって、ばるぼらさんと知り合うことになったんでしたっけ。

ばるそうですね。『Teenage Fanclub』に参加している方と知り合って、数日後のコミティアで合同誌に参加すると聞いて買いに行ったんですよ。

高野当日スペースにいたらなんだか暗い感じの人が来て、無言で買っていったんですよ。友達に「今のがばるぼらさんだよ」って言われて。

中村高野さんは、その時ばるぼらさんのことは知らなかったんですか?

ばる一応、名前とかは知ってたんですよね?

高野ばるぼらさんはネットアイドルなので(笑)。ああ、実体があるんだな、って思いましたね。

ばる『Teenage Fanclub』を読んだら面白くて、それで次も買いに行ったんじゃないかな。それが『The Other Two』で、それもすごく面白かったから『WEBスナイパー』というサイトで紹介して。そのうちにツイッターでフォローし合って交流するようになって。それが2010年の頭くらいですよね。

中村『The Other Two』はとても衝撃的な作品で、その回の見本誌読書会で投票1位を獲りました。コミティアですごく注目され始めた感じでしたね。その後も沢山、ほとんど毎回のように新刊が出て、どれもすごく面白かった。

高野「新刊ありますか?」と訊かれたときに、「ないです」って言って謝るのがつらくて…。昔の作品はほとんど売り切れているんですけど、ほぼネットにアップしてあるので、お暇な方は読んでみてください。

3人の出会いとLilmag

中村先ほどから、「chapter22」の作品解説冊子を見ながら話をしているんですけど、実はこの冊子は売り物ではなくて、野中さんに関係があります。

野中私は『Lilmag』(リルマグ)というオンライン書店をやってまして。ZINE、ミニコミ、同人誌など自主制作の本を中心に扱っています。高野さんには『Family Affair』を出した頃に声をかけていただいて、うちの店でも取り扱うようになりました。そこで買ってくれた方への特典として、立派な小冊子を作ってくださったんですね。それまでに出した同人誌にまつわるエピソードのマンガを高野さんが描いて、ばるぼらさんが作品解説を書いてます。

高野『Family Affair』はばるぼらさんにデザインをお願いしたんですよ。『Teenage Fanclub』の時に素人の限界をかなり感じまして、編集は楽しいんたけど、デザインはできる人にやっていただいた方が良いなと。

ばるで、『Family Affair』を『Lilmag』に委託する時に解説冊子が作られて…。ようやくここにいる3人が揃いました! それが2010年の末くらいです。

中村この冊子がおまけで付いてくるって贅沢ですね。

野中2冊同時購入特典がその冊子で、それとは別に全員にさしあげるペーパーも作っていただいたんです。そちらの描き下ろしの短編マンガが素晴らしいんですよ。女の子がウチの店で通販したものが帰宅したら届いていて、「数日前の注文したときの私は何を考えていたんだろう」と思いを巡らす内容で。読者の手にどうやって届くのか、どんな風に読まれるのかまで考えて漫画体験をデザインできる作家さんだなと。これまで二次創作とか、オリジナルとか、ネットとか色々なところで作品を発表してきた経験が活かされている。それが商業出版という場でどう花開くのか、とても楽しみです。

高野すごい、人生をどんどん畳まれた感じが(笑)。

コミティアと「ZINE」の関係

中村そろそろ『アイデア』の話をしましょう。ばるぼらさんと野中さんの連載記事「日本のZINEについて知っていることすべて」の第1回でコミティアを取り上げようと思ったのどうしてでしょう?

野中この連載では色々な文脈の自主出版を紹介したり、当事者にお話を聞いていこうという企画なんです。そこで何を取り上げるか相談していたところ、ばるぼらさんからコミティアに協力して貰えそうだと聞いて。

ばるちょっと縁があって、コミティアの30周年でタイミングもぴったりだし話を持って行ったんです。そうしたら良い反応だったので「よし!」と。

野中「ZINE」という言葉は、英語の「MAGAZINE」および「FANZINE」が短くなったもので。日本にもミニコミとか、同人誌とか、自主出版とか色々な概念がありますけど、そういう草の根の、コマーシャルな世界とは別のところで、やりたいからやる出版物の総称なんです。日本では「ZINE」というと、横文字の輸入文化ということで、どうしても若者のスタイリッシュな文化ばかりが強調されてしまいがちなんですけど、それは不幸なことだなという思いがまずありました。

ばるコミケは二次創作もあって、コミティアは「一次」という言い方は変だけど、一次創作だけ。その自分で「一」から考えた作品を発表する場に、自発性みたいなものが一番あるだろう思っていたんです。

野中「同人誌」というと、すぐに「二次創作でエッチなんでしょ」って言われるのがムカつくな、という思いもありましたね。それだけじゃないぞと。

ばる二次創作で面白いものも勿論あるんですよ。でも世間の「同人誌」のイメージを覆したいという気持ちもある。エッチがどうとかではなく多様性の場だと。

中村オリジナルの同人誌の方がより「ZINE」っぽいということですか。

ばる「ZINE」には「DIY」精神が必須だと思うんですが、全部自分の責任で、自分で作って、自分で売るみたいな「DIY」精神は、オリジナル創作をやっている人が強いかなと。作品を発表する時の意識としても、オリジナルの方が作者の人間を問う感じがするというか。

中村聞いていて思ったんですけど、自分たちが好きなものを描いて作った同人誌のほとんどはまず同人誌即売会で流通します。その同人誌即売会はスタッフ、サークル、一般それぞれが対等な参加者として関わっていて、それぞれの声を聞きながら運営されていくわけです。そんな同人の「皆で作る」文化というのは、おっしゃるような「ZINE」のスピリッツと似ているのかなと。

ばるスピリッツはまさに共通するものを感じます。

野中ここまで大きなオリジナル作品だけのイベントというのは、世界的にもなかなか無いのですごいことだと思います。今回ティアズマガジンをはじめから一通り見せていただいたんですけど、試行錯誤の歴史で。

ばる実はそれが一番面白かったかもしれないです。ティアズマガジンはすごい熱いんですよね。ちょっと安定期に入ったかと思ったら「こんな安定していて良いのか」という感じの悩みに移っていく(笑)。「こういうものをやってみたけど反応はどうだろう?」という次の次の号あたりでは「やっぱり反応が悪かったかな、どうしよう」みたいに、常に悩み続けている。「同人誌って何だ」とか。

野中「本当に拡大する方が良いのか? 小さくても全員が当事者という意識が強い方が良いのか?」とか。あらゆる祭りやイベントで発生する問題にそのつど対処しながら、ここまで続いてきているんです。

ばる…という話を聞いて「昔のティアズマガジン読みたい!」と思った人のために、ワタシがお願いして国会図書館に1号からほぼ全部入れてもらいましたので、ぜひ。

同人誌を買って読もう

中村参加者としては高野さんはコミティアってどんな印象がありますか?

高野見本誌読書会にわりと行くんですけど、そこで良かったサークルのをチェックして買うんですよ。それで「また次も読みたい!」って思って買うサークルがどんどん増えて…今、1回で2万円くらい買ってます。

中村サークルさんでそれだけ買うって珍しい気がしますね。ただ、サークルさんには同じ場所で発表された作品を読んで、刺激を受けて欲しいとは思っています。実際にサークルアンケートを読んでいると、「マンガを描きたくなった」っていう声がたくさんあるんですよ。

高野あと、好きなサークルがどんどん増える一方で…。前に中村さんが書いてらっしゃいましたよね、3年くらいでやめちゃうみたいな。

中村そうですね。オリジナルで好きなものを3年くらい描き続けていくと描き尽くしてしまって。そこで参加しなくなるサークルさんは多いんです。ただ、同人誌はそういうもので良いんです。しばらくして描きたいものが出来たらまた出る。コミティアはいつでも戻って来れる場所としてやっていたいなと思っています。

ばるいつも高野さんのサークルに行った時に「お勧めありますか?」って訊くんですけど、もの凄い量が出てくる(笑)。「今回のお勧めはねー、ドサッ」。

高野そうそう。良いサークルを見付けたら買わなきゃダメなんですよ。私はその人にとって他人だから、お金を払うことしかできないんです。資本主義なのでお金を回していかないと。

中村そうですね。対価を払う価値があると認められたかどうかは金額の問題ではなくて、1冊売れたら1人が作品を認めてくれたということで。すごく大事なことですね。

「クロニクル」のお勧め作品

中村「クロニクル」は初めてご覧になった時にどう思われました?

ばるまず「分厚い」。これで1500円って「どうやったらこの値段!?」みたいな。

中村これはうちが発行なので許される価格で、全部売れてもちょっと赤字です。作家さんには本当に微額な原稿料しかお支払いしていなくて、「それでもよろしければ…」と掲載をお願いして快諾をいただきました。

高野私は原稿料をいただけると思っていなかったので、普通に喜んで、それでまた同人誌を買いました(笑)。

ばる載っている作家も有名な人もいれば、今そんなに名前がメジャーに出ている訳ではない…という人もいて。良い感じのバランスがありました。

中村それぞれ、気に入った作品というのを伺いたいんですけど、高野さんのお気に入りはどの作品ですかね?

高野ココノツさんの「ストーリーテラーとうさぎの家」です。これは本当に凄いです。マンガを描いたことがある人はぜひ読んで欲しいです。かなり涙腺に来ます。

中村第2集のトリにしたんですけど、もうこれ最後に読んで欲しくて。

高野他のお勧めは九井諒子さんの「進学天使」と、小坂俊史さんの「灰色の春」。

中村「灰色の春」は小坂さんが一時期、岩手県の遠野に住んでいた時に東日本大震災に遭った話を元に描いているんですけど、すごく胸に迫る、心を鷲掴みにされるような作品です。

高野泣けない…泣けないですよね、逆に。

ばる九井さんの「進学天使」は、高野さんに勧められたのを憶えてます。「今回良かったのは?」って聞いたら、「これやばい、買った方が良い、本当ですよこれは」みたいなテンションで激推しされた(笑)。

高野おかしかったですよね。九井さんはWebで知っていたので「コミティア出てたんだ!」みたいな。

中村私はWebの作品を読んでいなかったので同人誌を読んで「凄い才能だ!」と思ったんですけど、すでに有名人で…。ばるぼらさんのお勧めはどちらでしょう?

ばる位置原光Zさんとpanpanyaさんをお勧めしたいなと。高野さんと知り合う直前くらいだと思いますけど、コミティアで「良識派」「SF研究会」「百化」といった合同サークルが現れて、面白い合同誌をバンバン出しはじめた時期があったんです。その中の「良識派」に位置原さんが参加していました。友達にすごい位置原マニアがいて、これはその友達の説ですけど、「本当は高橋葉介さんみたいな、妖奇SFに行く人だったんじゃないかと思うんだが、ちょっとエロとギャグみたいなものを入れたら、もう本当に独自の世界に行ってしまった人」みたいな。ギャグの会話の流れにものすごいオリジナリティを感じます。言葉の選びもすごい。色々ほのぼのと終わっちゃうんだけど、それまでの過程が酷すぎるみたいな。ぜひ読んでいただきたいですね。
panpanyaさんは先ほど挙げた「SF研究会」に参加していました。マンガの歴史的に言うと、「漫画」と「劇画」というものが二分していた時代があった訳です。単純に言えば「劇画」の人たちはリアリズム、「漫画」の人たちはファンタジー、みたいな分類ですね。でも途中で吾妻ひでおという、手塚治虫の系譜を保った「漫画」の絵柄のまま、つげ義春のような「劇画」のリアリティのある不条理な世界観を描く特殊な才能が登場したんです。その後に桜玉吉さんもそういう作風に変化してきました。この「漫画」っぽい絵柄のまま「劇画」的な世界観を獲得するっていう系譜で、ワタシはpanpanyaさんを理解しているんです。主人公のキャラクター達だけすごくデフォルメされてて可愛いんですけど、その他は描写が妙に手がこんでいる。世界観が独特ですごいおかしいんですよね。そういう不思議なマンガの感覚を久々に体験してしまったと驚いていたら、やっぱり周りの人たちはもう知っていたんですけど(笑)。

野中panpanyaさんは装丁もすごく手が込んでいて、しかもゴミみたいなものを利用したり。商業誌でも活躍する一方で、同人誌だからできる表現をしていて素敵ですよね。

ばるそうそう、旅行に行った先で拾ったゴミを本に綴じちゃうとか…。マンガだけじゃなくて、外側まで全部自分にしてしまう感じ。そのマンガの作品の中で出てきてもおかしくない雰囲気の装丁なんですよね。その世界に引っ張って行っちゃう。

中村はい、ありがとうございます。ばるぼらさんの評論家としての凄さが垣間見えました。野中さんは?

野中収録作品で一番思い入れが深いのは、「だらしな日記」の西村ツチカさんですね。最初は香山哲さんのサークル「ドグマ出版」の漫画賞企画に参加していて知りました。もう1つはTONOさんの「約束」ですね。私、昔からファンなんです。

中村何時代からですか?

野中それはもう「キャプテン翼」から! その昔、中村さんが編集長をなさっていた『ぱふ』の「キャプ翼」特集を、13歳の私は読んだんです。そこで同人誌の作品と作家がいっぱい紹介されていたんですよね。当時としては異例のことです。私の知らないマンガがこんなに一杯ある、しかもそれがすごく熱く語られていることに衝撃を受け、同人誌即売会に行ってみたんですね。その時代に特に好きだったのがTONOさんとうぐいすみつるさんのサークル「うぐいす姉妹」でした。

中村ああ、罪が深いですね、私(笑)。86、87年ごろのTONOさんは「キャプ翼」でわりとコメディテイストの、ピリッとするような面白いマンガを描かれてましたね。

野中「約束」は老いを容赦なく描いた89年の作品で、おばあさんが少女の形で出てきます。こういう手法は高野文子先生も大島弓子先生も当時すでにやっていましたけど、バブル時代のキャッキャした風潮の中、新進作家が商業出版するのは難しかったんじゃないかと思います。「クロニクル」はこんな作品を発表する場としてコミティアがあったという記録にもなっていて意義のある出版だなと思います。

中村「約束」に登場するのは可愛らしいキャラクターなんだけど、描かれている世界は、ある意味で悲しいお話だったりするんです。これを読んだ時、ものすごいショックを受けて。当時スタッフをしていた岩田次夫という、コミケットカタログによく出てくる「イワエもん」と「やっぱりTONOちゃんは本物だったね」と話してました。89年には「約束」の他に、第1集の内藤泰弘君の「サンディと迷いの森の仲間たち」、第3集のおざわゆきさんが恐らく初めて出した「COPYMAN」が発表されて。我々はその1年間でそんな作品をガッと読まされて「すごい!」と興奮しました。今思えば、この年にコミティアをちゃんと続けていこうと思ったんだろうなと。その作品をそれぞれ収録できたのは個人的にとても嬉しいです。

〆の挨拶

中村最後にそれぞれ告知があれば。

高野垣下さん、代わりに宣伝してください。

垣下「低反発リビドー」担当編集の垣下です。この作品は高野さんとコミティアで知り合って始まりました。コミティアは素敵な作家さんが沢山いらしてますので、皆さんも素敵な作家さんにたくさん会えると良いなと思います。「低反発リビドー」は、1話4ページの話が沢山入ってます。一気に全部読むも良し、1〜2話くらいを1日ずつ読むも良しで、どんな時でも読めるマンガです。バッグの中に入れておくと良いんじゃないかと思います。ぜひ買ってください!

ばるワタシは『アイデア』のコミティア特集を買って貰えれば良いんですけど、でも先に「クロニクル」を読んだ方がいい気がします。マンガを読んだ後に、実際にどういう同人誌があるのかが気になったところで『アイデア』の特集を読むような感じで。同人誌をもう作っている人だったら、良い装丁の本がたくさん載っているので見てほしいな。良いものを見て作りたいものを見つけて、そのためにハウツーを学ぶ方が、ハウツーを学んでから作るより良いものを作れると思います。

野中「クロニクル」は、カバーを外すと歴代のティアズマガジンの表紙がカラーで見られるんですけど、収録されているマンガの書影はモノクロなんですよ。それが『アイデア』のコミティア特集にはカラーで載ってます(笑)。日本の自主出版を振り返る『アイデア』の連載は続いてますので、良かったら他の号も手に取ってみてください。

中村そんなところで〆たいと思います。本日はどうもありがとうございました。

高野雀プロフィール
漫画家。コミティアではサークル「chapter22」で参加。2014年『FEEL YOUNG』(祥伝社)掲載の「面影サンセット」でデビュー。平凡でヒリヒリした日常を冷めた視点で描く、体温の低いマンガが持ち味。2015年5月に2冊目の単行本「低反発リビドー」(徳間書店)が発売。2015年9月現在は『FEEL YOUNG』(祥伝社)にて「13月のゆうれい」を連載中。ティアズマガジン105で表紙イラストを担当。
ばるぼらプロフィール
ライター。主に1980年以降の音楽・漫画などのサブカルチャーに造詣の深い古雑誌蒐集家であり、インターネットの歴史に詳しいネットワーカーとして活躍。「教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書」(翔泳社)、「NYLON100% 80年代渋谷発ポップ・カルチャーの源流」(アスペクト)、「岡崎京子の研究」(アスペクト)など著書多数。
野中モモプロフィール
翻訳・編集・ライターZINE、ミニコミ、同人誌などを中心に取り扱うオンラインショップ『Lilmag』を経営。国内外問わずZINEカルチャーに詳しい。主な訳書に「ガール・ジン 『フェミニズムする』少女たちの参加型メディア」(太田出版)、「ポストパンク・ジェネレーション 1978-1984」(シンコーミュージック・エンタテイメント)などがある。